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ガス、水蒸気透過度測定における課題とは?

ガス透過度、水蒸気透過度の測定方法は,フィルムの上流と下流に超高純度窒素ガス、水蒸気を導入して上流と下流を同じ大気圧にし、上流側にガスを導入して、下流側に透過した大気圧窒素中の微量なガスを検出器で測定する方法(等圧法)とフィルムの上流と下流を真空排気し、上流側にガス、水蒸気を導入して透過したガス、水蒸気の分圧上昇を真空計等で測定する方法(差圧法)の2つに大別されます。
等圧法では、容器壁からの放出される水蒸気を低減するために多量の乾燥ガスを長時間(1~3週間)流す必要がある。十分にガス、水蒸気のバックグラウンドが下がっていない状態で測定を始めるとガスバリアフィルムを透過するガス、水蒸気が容器壁から放出されるガス、水蒸気に埋もれて、わからなくなってしまうという問題が考えられます。
 一方、従来の差圧法は、被試験体であるバリアフィルムをガス透過セルの二つのチャンバー間に密封シールするような状態で装着する上下チャンバーを真空排気し、バルブを閉じて排気を停止して,所定圧力の水蒸気を上部チャンバーに導入すると、ガス、水蒸気が試験片を通過し、低圧チャンバー内に透過していきます。試験片を通過するガス、水蒸気の透過度は、低圧側の圧力上昇で評価します
この方法は、圧力上昇試験(蓄積法)と呼ばれ従来から真空装置のリーク試験などに使用されていた方法です。 蓄積法でガス、水蒸気を測定すると、装置内壁のガス、水蒸気分圧が時間とともに増えるが、それと共に装置内壁のガス、水蒸気吸着量も増加します。
結果としていつまで経ってもガス、水蒸気の吸着の影響が残り,ガス、水蒸気透過量を過少に評価する恐れがあります。

 

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