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ガス、水蒸気透過度測定装置について

 OLED照明, OLEDデバイス,有機太陽電池,電子ペーパー等のフレキシブルデバイスの実用化が進んでおります。 デバイスの分野では,これまで使用されていたガラスに代わり,柔軟で軽量なプラスチックフィルム上に作製するフレキシブルデバイスの開発が進められており,2019年に入って各メーカーが折りたたみスマートフォン、タブレット、大型ローラブルTV、車載モニターを発表して、実用化が進んでおります。

OLEDデバイスは水・酸素と反応して性能が劣化するため,ガス、水蒸気の透過度の測定が非常に重要になります。プラスチックフィルム上に作製した画素上にガス、水蒸気を通さないハイガスバリアの封止手法の開発が当面の課題となっております。また、まだクリアできていないプロセスも十分にあり、これから開発が求められています。 特にOLEDデバイスでは透過水分に対して10g m2 day-1オーダー,透過酸素に対して10-2 cc m2 day-1の封止性能が求められます。 特に,ガス、水蒸気透過の測定が難しく, 実用化されている水蒸気透過度測定方法では10g m2 day-1以下の水蒸気透過度を短時間で正確に測定することができていなかったのが現状であります。

「水蒸気透過度1×10g m2 day-1とはどれくらいの量か?」について考えてみますと、 単純に申し上げますと、東京ドーム敷地面積(約50,000 m2)に相当するフィルムを注射針からの1滴の水滴(0.05 g)が1日で透過する量 (0.05 g) / ((50,000 m2)×(1 day))=106 g m2 day-1 になります。 1×10g m2 day-1という水蒸気透過量に対応する水蒸気流量を簡単に見積もると, 折りたたみスマートフォンの画面に相当する透過面積100 cm2 (0.01 m2)のバリアフィルムを透過して1.0 L(1.0×10-3 m3)の容器に1日で蓄積する水蒸気( 20 oC 換算)は,1×10-8 g = 5.6×10-10 mol =1.3×10-6 Pa m3 

になります。

弊社、ガス(揮発性ガス含む)、水蒸気の透過度測定において、適正な測定をお約束できると確証しております。

また、ガスバリア膜についてのコンサルティング業務も行っております。

どうぞお気軽にご相談ください。きっとお役に立てると信じております。

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